えまノート

グラフィックデザインの仕事や転職のこと、勤め人だった頃からフリーになった現在のこと、ブログのことなどを綴っています。

仮想ボディの説明

文字の仮想ボディ についてのはなしです。仮想ボディのサイズがQ数です。

2016/11/05

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文字の仮想ボディ というものについてお話ししたいと思います。
初心者の方に向けて書いています。

 


● 文字の仮想ボディ のサイズがQ数です

>>>以前の記事

文字のサイズをQ数で知りたいと思ったら、だいたい普通の定規で計ることができます。
(「計れる」と言い切りたいところですが、これには理由があり、また別の機会に触れたいと思います。)

ということを書きました。

なぜ文字のQ数を「定規で計れる」と言い切れないかというと、
この「仮想ボディ」に原因があります。

フォントの中のそれぞれの文字は、
「仮想ボディ」というものを持っています。
これはデータ上存在する無色透明な正方形で、
目には見えません。

この正方形のサイズが、文字のQ数のジャストサイズになっています。文字の仮想ボディ の説明
この青い正方形が、仮想ボディに相当します。

実際の文字は、仮想ボディよりも、少し小さめです。
仮想ボディの正方形の中に余白を持って配置されています。

ですから、目に見える文字を計ってしまうと、
「160Qだから40mmのはずなのに、小さいぞ」

ということになるわけです。

 


● 和文等幅の文章は、定規で計りやすい

本文のような小さな文字の場合は、
その一文字だけ計ることはまずありません。

文字を計るときは、何文字かまとめて計ります。

インデザインの「文字パレット」の
カーニングの部分を見てください。
カーニング和文等幅

カーニングというのは字間をツメたりあけたりする加減を設定するもののひとつで、
数値でも設定できます。

これを和文等幅という設定にすると、ちょうど仮想ボディの分だけ文字が送られます。

04仮想ボディたてがき

和文等幅は、仮想ボディのサイズ分だけ文字が送られるので、
原稿用紙に一文字ずつ書いたのと同じ状態になります。
もしわからなければ、漢字がたくさん連続する部分を計ってみましょう。

漢字は仮想ボディの中でも、ギリギリまで大きくスペースがとられていることが多いので、
漢字が連続する部分は一番文字を計りやすくなります。

日本語のタテガキの本文は、和文等幅で文字が組まれていることが多いと思います。


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● タイトルまわりは(仮想ボディの)余白を詰めることが多いです

ところが、文字のQ数が大きいタイトルまわりのような部分は、
和文等幅だと、仮想ボディによって出来ている余白が大きくなるので、
スカスカに見えてしまうことがあります。

また、漢字が連続しているところは詰まっていて、
ひらがなやカタカナが連続していると、
文字のアキがさらに多くなったり、バラついたりします。

だから、タイトルまわりのような大きな文字の場合は、
余白は適当にツメてしまうことが多いです。

以下はタイトル周りを、ツメないものと、ツメたものとを並べてみたものです。
違いがわかるかと思います。

●横書き
仮想ボディサイズで文字が送られている和文等幅
05タイトルまわり等幅
文字の形によって、余白が目立ちます。

余白を適当にツメたもの
06タイトルまわりツメ

●たて書き
和文等幅           余白を適当にツメたもの
07タイトルまわりたて

もちろん、本文が常に等幅で、
タイトルが常に詰まっているというわけではありません。

まわりの他の要素との関係や
デザイナーなど関わる人の考え方によっても変わってきます。


● まとめ

文字のQ数は仮想ボディのサイズなのだということと、

文字は

仮想ボディの中にいくらかの余白を持って配置されている

のだということを覚えておきましょう。

デザインの場合、
この「余白」というのがとても大事になっています。

仮想ボディという与えられたスペースの中で、
文字というポジティブな部分と、
それ以外の余白であるネガティブな部分が存在しています。

どのフォントを選ぶかによって、
文字というポジティブな部分の形が変化します。

すると、同時に余白の部分の形も変化していくことになります。

ポジティブな形を決定するということは、
ネガティブな形を決定するということでもあります。

与えられたスペースの中での余白を意識してみるようにすると、
デザインのクオリティが上がっていくかと思います。

文字ひとつだけのスペース考えたときには
「仮想ボディ」ということになりますが、
与えられたスペースがA4サイズになっても、

ポジティブな形と
ネガティブな形が同時に存在して、
A4サイズという与えられたスペース全体を
かたち作っているのだというこ意識することが大事です。

ネガティブな形を決めることで、
ポジティブな形を決めることもできます。

余白というものは、
ただ単に背景ということだけではなく、
このようにポジティブな形を浮き彫りにする役割も果たしています。

余白の形も、文字や絵柄などのポジティブな部分も
両方の形がきれいになるようにデザインすると良いと思います。

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