えまノート

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デザインの修正 --- 圧倒的に減らすコツ、早く帰りたいデザイナーへ

2016/11/03

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デザインの修正 というと、デザイナー泣かせで有名な話ですが、今回は、修正を減らすコツについて書きます。

「クライアントから何度も修正依頼があって、その作業量を考えると、ぜんぜん金額が見合わない」なんていうことで嘆くデザイナーの話はよく聞くはなしです。

でも、デザインの修正を圧倒的に減らすのには、コツがあるのです。それは、初校の完成度を上げるということです。初校というのは、「最初にお客様にみせる状態」ということです。

では、完成度を上げるというと、「どの程度か?」ということですが、理想はすぐに印刷できるレベルです。

初校の次は再校、三校…など、スケジュールが組まれ、修正するのがまるであたりまえになっているかのようですが、そういうスケジュールと関係なく、すぐに印刷できるOKな状態を一発で提示できれば、すぐにOKが出て、印刷できるものです。

初校でOKが出るということは、修正が一回も起こらないということで、デザイナーにとって理想的です。

どんな修正が起こっているのか?

●修正が起こる、2つの原因
修正が起こる原因は、実はたった2つだけです。

それは、
・お客様の都合による修正
・デザイナーの都合による修正

お客様の都合による修正というのは、不可抗力の場合もありますが、デザイナーの都合による修正というのを改めれば、相当量の修正作業を減らすことができます。

また、お客様の都合だと主張するデザイナーの話をよくよくきいてみれば、実はデザイナー都合の修正だということが多々あります。

完璧なデザインに対しては、お客様は手も足も出せません。
完璧なデザインをすると、文字校さえ減らすことができます。

●コンセプトを変えてと言われる
「最初に言われたコンセプトと違うものを作ってと言われた」という、コンセプトの変更は、お客様都合の最も手間ひまのかかる修正作業かと思われます。

でも、実は、そもそも最初からデザイナーがコンセプトをはき違えてとらえていて、初校を出したところ、お客様が「ちがう」と言ってきたということもあるのではないかと思います。(実は結構多かったりして…)

これは、コミュニケーション不足と言ってもいいでしょう。

最初によくヒアリングしたり、コミュニケーションをとらないからこのようなことが起こるわけで、これは、一見お客様都合に見えて、実はデザイナー都合の修正であると思われます。

デザイナーの仕事というのは、ただ単に与えられた要素をレイアウトすればいいというものではありません。
お客様が本来伝えたいことと、お客様が提供してくる画像や文章がマッチしていないこともあります。
そういうときは、お客様の言いなりになってお客様の提供してくる画像や文章をそのままレイアウトしてはいけないのです。

「お客様が本来伝えたいこと」をデザインするようにすれば、圧倒的に修正は減ります。

だからといって、せっかくお客様が提供してくる画像や文章を無断で変更するのも失礼です。
「●●なので」という理由を必ず添えて…別に説明書やコメントをつける…提出すると良いと思います。

デザイナー都合の修正を減らすためには?

●クライアントの真意を汲みとるコミュニケーションをする
実のところ、わたしのような、勤め人で、社内の地位もあまり高くないデザイナーの場合、クライアントに直接接触してコミュニケーションをとるということが殆どありません。

だからといって、クライアントの真意を汲みとるコミュニケーションが出来ないかというと、全くそんなことはないのです。まず、認識した方がいいと思うのは、「お客様」がクライアントだけではないということです。上司や営業など、自分とクライアントの間に入っている人たちはすべて「お客様」だということです。

上司であるディレクターの勘違いで、クライアントからの言葉が自分にダイレクトに伝わらなかった可能性もあります。また、勘違いをしていないまでも、「言い間違い」ということもあります。上司や営業の性格やくせなども考慮した方がいいことです。

クライアントの真意をくみとるコミュニケーションといっても、「おしゃべり」ではなのです。

「クライアントが誰(ターゲット)に何を伝えたいか(買って欲しい、読んでほしいが殆どですが…)」
「どうすればユーザーが動きたくなるか」という、デザイン本来のところで考えるようにすると、「ディレクターはこう言っているけどおかしいんじゃないか?」ということが発見でき、質問してみると「ゴメン、言い間違えちゃった!」だけで済むことがあります。

そして、これは間違いなく、デザインの修正を一回分減らすことにつながるのです。この場合「言い間違え」はディレクター都合かと思われるかも知れません。でも、デザイナーは、オペレーターではないので、指示通りに作業すれば良いというものではないのです。

これは、むしろ、コミュニケーション不足という、デザイナー本人が原因の修正作業を作り出している一例ではないかと思います。

●ダミーの文章や画像を入れない
クライアントが「ここに、○○を入れるから、スペースをあけておいて欲しい」と言われるケースがあります。それはそうすべきです。でも、クライアントの要望でもない限り、ダミーの要素は入れないようにします。

イラストのラフスケッチなどもNGです。必ず完成させた状態のイラストを出しましょう。えんぴつのラフスケッチは、お客様はラフスケッチだとは思わず、「そういうえんぴつがきのイラストだ」と受け取ります。

「雑なデザインをするデザイナーだ」「手抜きのデザインだ」と、苦情になったり、自分の評判を下げたりもしかねません。例えあとでイラストレーターに頼む必要があるものでも、仮とはいえ、完成させたイラストを入れましょう。

完成させたカンプの状態で、「もう印刷してもOK」レベルのものを出すようにします。
(有料の素材はリスクが大きいので、OKが出るまでは購入しませんが…)

クライアントの偉い人のあいさつ文を載せたいとか、フォーマットの段階だとか、元々そういう取り決めがあるなら話は別ですが、必要があるのにテキストがないなら、ディレクターなどに要求して、ライターに書く指示を求め、文字要素はすべてそろえます。文字の要素は本来デザイナーにも責任があります。

ダミーの要素を入れないのも、修正回数を減らすコツの一つです。


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●自らむやみに沢山のバリエーションを出さない
最終的に印刷するのは1つだけです。最も良いものを1つだけ出すのが理想です。

でも、場合によっては数案必要なことがあります。その場合は、例えば3案なら、「3つのうちのどれかを選んでもらって印刷」というレベルで出せば、一度も修正は起こりません。

良くないのは、必要もないのにむやみにバリエーションを出してしまうことです。たいてい「もっと見たい」と言われます。

これは、本当に「もっと見たい」とクライアントが思っているのではなく、「選択肢が多すぎて選べない」か「デザインのコンセプトがかたまっていない」から、決定できないだけです。

●ミスをしない
文字のミスなど、致命的なミスをしないために、校正をきちんとするようにします。自分以外の人に校正をしてもらってから初校を出しましょう。自分一人しかいないのなら、一晩寝かせるか、時間がなければ「他人事」と思って校正します。間違いのないものを提出すれば、間違いなく、修正回数は減らすことができます。

●いいデザインをする
スキのない魅力的なデザインします。デザインが良くないと、何故かお客さまはたくさん文字に赤字を入れてきます。本当に気に入らないのはデザインなのにもかかわらず、上手く表現できなくて、文字を無駄に直すことで、八つ当たりしていたりするのです。

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-デザインの雑談