えまノート

デザインは3番目に大事なもの — デザインへの個人的な考え方

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デザインは3番目に大事なもの

というのが、私の、デザインへの基本的な考え方だ。
1番目は人間関係
2番目はお金
3番目がデザイン

だと、私は考えている。特に、仕事を得たいという場面において。

これは、数社競合のコンペなどを考えたとき、クライアントが、何をもってその会社に決定するのかを考えてみると、そのように考えるのが妥当だと思うからだ。

1番大事な人間関係というのは、「政治」という言葉にも置換えられる。
人間関係だからといって、仲良しこよしということではなくて、企業間や決定権のある人ととの力関係でまずものごとは決まってしまう。

そして、次に大事なお金は、「経済」という言葉にも置換えられる。
多くの企業にとってデザインは経費だ。
経費と言えば「なるべく使いたくない」。
だから、安いに越したことはない。
だから、政治の上で何社か絞られたら、ほぼ間違いなく、「安い方」がコンペでは勝つ。

ところで、力関係、経費の面で考えてもほぼ同等の数社がコンペになったとすると、
「デザインの良い」提案を出した会社が勝つ。
デザインの悪い会社が勝つことはない。

だから、私は、デザインは3番目に大事なものだと考えている。


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でも、ちょっとここで別の見方をしてみると、そもそもコンペに呼ばれること自体、人間関係、政治の面はクリアされていると言って良い。
だから、こうなってくると、
1番目に大事なのはお金
2番目がデザイン

ということになってくる。

そして、1番目に大事なお金についていえば、「予算内ならOK」ということがある。
こうなってくると、
デザインの悪い安い会社よりも、
多少高くても予算内なので、デザインの良い見積もりの高い会社の方に決定することがある。

もしかすると、デザインはときどきお金との順位を覆し、1番目に大事かも知れないのである。

それに、長年つきあいのある、デザインもいつもどおりマンネリのパッとしない会社よりも、
最近知り合ったばかりであまり懇意ではないけれど、良いデザインをしてくれる会社の方に決まることだってある。

こうなってくると、デザインは、政治も経済も覆し、1番大事なものになってしまうのである。

もちろん、デザインだけでなく、セキュリティやキャパシティの問題もあるだろう。
新製品にまつわるデザインなどでは、企業の機密情報に触れるわけだから、情報は漏れないようにしてくれるところでなければならないし、量が多いものだったら、スタッフの人数のことなども考えなければならない。

でも、そういう問題がすべてクリアになっている状況なら、間違いなくデザインが良い方が勝つ。

だから、デザイナーは、1番大事なことをしているつもりで手抜きなくデザインをするべきだと思うし、企業もそのつもりでデザインを重視した方が良いと考えている。


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