今日は、トーンについて書きたいと思います。
トーンは、「明度」と「彩度」を組み合わせてできる、色調のことを言います。
下のチャートを見てください。
それぞれの「色相環」の中に、トーンの名前が書いてあります。
一番右側はビビッドトーン(ヴィヴィッド)です。
「明度」は中間ぐらいで、「彩度」は一番高くなっている、あざやかな色調です。
「元気な感じ」「ハッキリした感じ」などと感じるかと思います。
作品のイメージを、元気な感じにしたいとき、ビビッドトーンで色指定をするというのは、一つの方法です。
このように、それぞれのトーンは、表現したいイメージや感情などを表現するヒントになるかと思います。
また、1つの色相環の中の色は、お互いにすでにバランスのとれた色です。
だから、カタログなどのページもので、ツメの色指定に迷ったら、
どれかひとつのトーンの色相環を選んで、12色全部並べてしまうなど、バランスの良い色指定を簡単にすることができます。
トーン名の下の数値は、トーンをCMYKで表したものです。
まず、ヴィヴィッドを見てみましょう。
100と書いてあります。
これは、三原色であるCMYを100%とした場合の色相環になっているという意味です。
つぎに、ダルを見てみてください。
70+BL30 と書いてあります。
これは、三原色であるCMYを70%とした色相環に、すべてブラックが30%混ざっているという意味です。
詳しい色指定は、以下のpdfデータをダウンロードして見ていただければと思います。
もともとAdobe Illustoraterで作成したものなので、Adobe Illustorater(cs3以降)で開けると思います。
tone-colorchart-cs3
(ダウンロード方法は、リンクにカーソルを合わせて右クリックし、「リンクを別名保存」です)
●注意とまとめ
こちらのブログでは、グラフィックデザイン、DTPの分野についておはなししています。
そういうわけで、こちらのチャートの色指定をCMYKにしています。
ですが「トーン」という概念は、CMYKだけ特有のものではなく、RGBでも色材でも存在します。
デザインをするときに「トーン」を使えるようにするのが大事です。
それぞれのトーンは、
ビビッドは元気な感じとか、ペールトーンはやさしい感じとか、
トーンというものを知らなくても、一般的に「ダークなイメージで」とか、「グレイッシュ」などと、使われている言葉もあります。
ファッションではよく使われているような気がします。
「●●なイメージを表現したいからこのトーンを使う」というように、トーンが持つ「感じ」や「印象」「雰囲気」に注意を払って、
「その場に合ったデザイン」をするのに使うと良いと思います。
もちろん、答えは一つではありません。でも、トーン自体には「人間に与える一定の共通した感じ」というのがあるので、視覚言語のひとつして利用できる概念かなと思います。