デザイン案 を通すために最も重要なことは何でしょうか?
デザインの提案が通るのには
いろいろな条件があるかとは思いますが、
「これだけは絶対にはずせない一つ」
を挙げるとすれば、
わたしは、個人的には
「良い写真選び」を挙げます。
デザイン案 — 人は見た目が10割
パッと見の印象で
「わあ! いいね!」
というのがあるとないとでは大違いです。
コンペだと、「わあ! いいね!」がある提案とない提案では、
間違いなく勝つのは「わあ! いいね!」
がある方です。
大層な企画書(ぶ厚い企画書なんて、そもそも誰も読まない…)
でもなく、
面白いアイデアでもありません。
アイデアなんて凡庸でイマイチだったとしても、
「わあ! いいね!」という印象がすべてを救ってくれます。
…というより、アイデアも何もかも、パッと見の印象が全てです。
『人は見た目が9割』という本がありましたが、
それどころではなく、人は見た目が10割。
いい写真を選ぼう
だからこそ、何をおいてもメインのビジュアルが最も大事です。
いくつか写真を使うとしたら、
サブカットはイマイチでも、
メインのビジュアルだけは何としても
「いい写真」を選ばなくてはなりません。
いい写真は多少のデザインのまずさはかき消してくれます。
それどころか、
「いい写真を選ぶことこそデザイン」
だと思った方がいいくらいです。
クライアントが
どうしてもこの写真をメインに使いたいと
言って出してくるなら、
それが例えイマイチでも使うべきだとは思います。
でも、ディレクターや編集さんが出してくるのが
イマイチだったら、それは阻止して、
もっと良い写真を選んだ方がいいと思います。
(もしも意見を言えるのだとしたらですが)
とんでもなくイマイチな写真は、
どれだけ素敵なレイアウトをしたとしても、
全体の印象はどうしても
イマイチなデザイン案となってしまいます。
別の記事(>>>デザインは用と美)でも書きましたが、
「用」だけ果たしていても
「美」を果たしていなければ、
デザインされているとは言いがたいわけです。
写真選びはとても大事です。
有料写真素材の透かしは消す
デザインの提案を出すときに使う写真で、
有料の素材サイトからカンプを使うとき、
「aflo」とか「pixta」とか、
その素材会社のロゴの透かしが入っています。
これは、ぜひ、消しましょう。
スタンプツールで消せば10分もかかりませんが、
忙しいとこれを怠るデザイナーは結構います。
これは良くないと思います。
10分もかからないのに、モッタイナイ。
特に、一枚の大きな写真をメインにして、
小さめの文字でキャッチコピーを
入れたりするのなら、
透かしの文字の方が大きく目立ったりします。
「ダミーだから」
とか、そういう言い訳はお客さんには通じません。
デザイナーは見慣れていて、
無意識のうちに透かしのロゴを
無視できるのかも知れませんが、
事情を知らない人にには
「そういうデザインだと思った」
と思われるでしょう。
または、何となく雑な印象を与え、
同じようなものなら、
透かしを消してある
キレイな写真の案が勝つでしょう。
まれにダミーだとはっきりさせ、
間違えて印刷までやってしまわないために、
透かしをいれたままにするのが
ルールになっている会社があります。
そんなことでもなければ、
極力「透かしのロゴ」は消した方がいいです。
写真にフォーカスして書きましたが、
イラストやその他のビジュアル表現でも
「見た目10割」だというのは一緒です。
それにしても、良い写真を選ぶというのは、
とても時間がかかることが多いですね。
作業時間の9割が写真選びに終わるなんてことも
多々あります。