デザイナーの転職

グラフィックデザイナーとして勤めることについて

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ところで、グラフィックデザイナーというと、フリーにならなければ…という意見もある。

でも、わたしは、もし、デザインの仕事そのものをやりたいと思うのなら、フリーランスよりも企業に勤めた方が毎日は幸せかも知れないと思う。

なぜならば、フリーランスになれば、会社で他の部署の人たちがやってくれる、経理など、多くのデザイン以外の仕事をやっていかなければならないからだ。

また、たいしてコネもないのであれば、営業活動もしていかなければならない。
この営業活動は転職活動によく似ている。
かなりしんどいことだ。

また、制作会社の下請けのフリーランスとなれば、一日中その会社からの急ぎの仕事に対応しなければならないだろう。
それは、場所を家に移動しただけで、会社勤めと何ら変わることはない。
しいて自由があるといえば、「朝何時に起きてもいい」ということくらいではないだろうか?

また、いくらインターネットが充実したからといって、わたしたちはリアルな人間であって、データ化して飛んでいくわけにはいかない。
だから、結局何か仕事をもらおうと思ったら、「近くにいること」が最もお得であり、親切でもある。

遠くに住んでいるデザイナーよりも、近くに住んでいるデザイナーの方が仕事をもらいやすい。
だから、大手の代理店などの附近には、小さなデザイン会社がたくさんある。

それでもいくら近くだからといっても、「隣の席に座っている」ということほど近いものはない。

「勤め人」でいるデザイナーこそ、最も仕事を得やすいデザイナーなのだ。
勤め人であるデザイナーは、絶え間なく仕事がやってくるだろう。
自分で営業活動する必要もない。
手があいたら上司のところへ行って次の仕事をくださいと言うだけだ。
それどころか、次から次へと仕事の方からやってくるだろう。
家へ帰る暇もない程絶え間なく仕事がやってくることさえある。

これは、本当にありがたいことだと思う。

私は多くの面で(特に物質面で)、フリーランスのデザイナーよりも、勤め人のデザイナーの方が恵まれていると思っている。


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●勤め人デザイナーのデメリット

それで、勤め人デザイナーにデメリットはないのかというと…
デメリットもある。

1 自分がデザインをしても、会社やチームの名前になってしまう
2 自分がデザインをしても、上司がデザインをしたことになってしまうなど、理不尽な思いをすることもある

このように、自尊心の面では、日々、多大な犠牲を払っている…のかも知れない。

「作るという作業」だけを楽しめる人、楽しめる段階にいるうちはそれほどストレスを感じないだろう。
でも、「自分が作った」という、著作権のようなものを主張したい人は、全く勤め人には向いていないと思う。

それでも、メリットとデメリットは、相対的な価値観で、たとえ同じ状況でも、人によって受け取り方が全く違うだろう。

この記事でわたしがメリットとして挙げたことをデメリットと感じる人もいるだろうし、デメリットと感じたことを、メリットと感じるような「自分の名前が出るのが嫌だ」という人もいるだろう。

だから、メリットと言ってよいのか、デメリットと言ってよいのかはわからないが、物質的な面で…特に金銭面で、勤め人デザイナーの収入は平坦である。
ものすごく良いということもなければ、極端に悪いということもない。安定している。

もっともこれは、「就職している状態にあれば」という条件付きなのですが。
だから、勤め人デザイナーにとっての、物質面での最悪の状況は「失業」ではないかと思います。
 

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このブログの運営者


Ema。性別:女性 年齢:50代前半。グラフィックデザイナー。現在フリーランスデザイナー歴約2年。元勤め人デザイナー歴約15年(失業期間含む)。高齢でデザイナーになった高齢者デザイナーです。40代で3度解雇になるなど、転職経験も豊富。

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