未経験からグラフィックデザイナーになりたい人が真っ先におさえておきたいこと についてお話ししたいと思います。
何はおいてもDTPソフトを使えるようになること、これが、一番最初にやった方がいい、そして、最終的にも、例え他のことがイマイチだったとしても、DTPソフトは最低限使えるようになっておくことが一番オススメしたいことです。
DTPソフトというのは、
Adobe Illustrator(イラストレーター)
Adobe Photoshop(フォトショップ)
Adobe InDesign(インデザイン)
のことです。
特に、イラストレーターとフォトショップはどんなデザイン会社に行っても(広告系でもエディトリアル系でも)使うことになると思いますので、使えるようになっておきたいところです。
将来的にWEBに転向したいときも、イラストレーターとフォトショップはそのまま使えるスキルになります。
また、インデザインは、エディトリアル系やカタログなどのページものをやりたい人は必須項目です。
なぜ、DTPソフトを使えるようにするのが最低限必要かというと、これから作品を作ったり、デザインの勉強をしていくときには画材や道具となるからです。
また、DTPをやらないデザイン会社は今は殆どないと思いますので、すぐに仕事ができるようになるためにも必要です。
未経験では、いくらデザインの勉強をたくさんやったとしても、仕事でやってない限り「デザインができる」とは、言いがたいものです。
多分、雇った会社側も、「半信半疑」かも知れません。
そういう状況で、DTPソフトが使えれば、最低限、仕事として何かしら成果を出すことができます。
例えば何かのトレースだけどか
写真の切り抜きだけのような、単純作業のくりかえしだけだったとしても、成果は成果です。
もっと難しいことを、少しずつやらせてもらえるためにも、単純作業くらいは難なくやれた方が評価も上がり、次のステップにつながりやすくなるからです。いってみれば、デザイン面での未熟さを、DTPソフトを使えることが補ってくれるのです。
●一度は体系的にソフト全体の勉強をオススメします
>>>前の記事でも言いましたが、わたしはデザインの勉強を始める前からある程度はDTPソフトは使えました。
でも、一つの会社でデザイン以外のことで使用していたので、とても限られた機能しか知りませんでした。
「DTPデザイナースクール」というスクールに行きました。(このスクールは今はもうありません)
スクールで、まず最初にDTPソフトについてやりました。
ここで改めてソフトの機能をひと通り習ったりして、ソフトの全体感を習えたのは、とても良かったと思っています。
独学だと、自分勝手に適当に使っていたということもあったので、目からウロコのようなこともありました。
私自身は、マニュアルを読みながら操作を覚えるよりも、人から教えてもらった方が楽に学べるタイプなので、スクールに行きましたが、マニュアルを読むのが得意な人なら、
ソフトを習熟するのにスクールに通う必要はないかも知れません。
もし、スクールなどには行かず、独学でやりたりのならば、イラストレーター、フォトショップ、インデザインのそれぞれについて、最も簡単な、なるべく超初心者向けの、本を一冊ずつ読みながらソフトを触ってみることをオススメします。
「このソフトではどんなことがだいたいできるのか?」という全体感をまずつかむと、後のことがやりやすくなります。
だから、「このソフトではどんなことがだいたいできるのか?」ということがわかるような入門書を真っ先に読むとよいと思います。
自分で探して好きな、使いやすそうだと思ったもの何でもいいと思います。
ちょっとソフトを経験した人だと物足りないくらいの基本的な、ゼロ初心者向けのものがいいと思います。
簡単そうな本だと、読み終わるのも早いので、挫折もなく、短期間でソフトの全体感がつかめます。
ちょっと経験した人なら復習にもなるかと思います。
私自身が購入してためしたわけではないので、ここに紹介するのはちょっと恐縮ですが、
例えば下記のような、超初心者向けレベルの本です。
デザインの学校 これからはじめるIllustratorの本 [CC対応版](アマゾンへ)
デザインの学校 これからはじめるPhotoshopの本 [CC対応版](アマゾンへ)
デザインの学校 これからはじめるInDesignの本 〔CS6/CS5.5対応版〕(アマゾンへ)
このような簡単なもので全体感をつかんだ後、もう少し詳しいもの、もっと上級者向けの本や、リファレンス、また、アドビの公式のマニュアルを参照するなどしていくと良いと思います。
ソフトの全体感がつかめたら、あとはむしろ作品を作ったりしながら、「わからないことがあったらググる」「本で調べる」などで、勉強や作品作りの作業と平行してやっていくのがいいと思います。
特にインデザインでオススメなサイトは、
また、グラフィックデザイン全体を具体的に学んでいくのにオススメな教科書的な本を見つけました。情報量も多く、一度で読み切るタイプの本ではありません。だいたいどんなことが書いてあるのか、コンテンツを読んだりして、必要なところを必要なときに読むようにすると良いのではないかと思います。仕事をするようになってからも使えそうです。
DTPソフトがグラフィックデザインのどんな場面で使われるかという、実際の仕事とのからみがわかる本です。
>>>How to Design いちばん面白いデザインの教科書(アマゾンへ)
¥2,484
●もし、まだ出来ないなら…オススメなトレーニング
もし、まだ出来ないなら、イラストレーターのペンツールというツールで、何かをトレースしたり、図形を描くことに慣れておくことをオススメします。
ペンツールはものすごくベーシックなものなので、わたしも今でもよく使うツールですが、未経験のときには使いづらく、慣れるのに一クセあるツールです。
ソフトの多くの機能は「知る」ことだけでもかなり使えるようになりますが、ペンツールだけは、知っただけでは使えない、代表的なものの一つだと思います。
とはいうものの、しばらくやれば慣れると思いますので、自分で描いたイラストをトレースしてみたりして、使えるようになっておきましょう。
上述の『How to Design いちばん面白いデザインの教科書』のP214に「パス入門」というところがあります。
とても参考になるのでオススメです。
ペンツールを使えるようになると、フォトショップでの写真の切り抜きも楽にできるようになりますし、インデザインでも似たようなツールがあるので楽に使えると思います。
●ソフトの操作が早くなるために…
キーボードショートカットをなるべく覚えるようにすると効率的です。
●作品をつくる
ソフトはだいたいわかったら、あとは作品をつくることを通して覚えていくようにした方がいいです。
作品をつくると、ソフト全体が「何をするソフトなのか」イメージできると思います。