今日は、雑誌のレイアウト模写の補足説明をします。
「そっくりそのままマネをします」
というと、何だか簡単なような気がしますが、
実はそうでもないのです。
下絵としてスキャニングした元のレイアウトをインデザインに配置します。
インデザインは、新規ドキュメントを開くと、
「レイアウトグリッド」と「マージン・段組」が選べますが、
「レイアウトグリッド」でやる方がいいと思います。
原稿用紙状のガイドがついていて、文字数が計りやすいからです。
段組みやマージンを計って決めてみます。
あとで微調整もできますが、選んだ雑誌の元のフォーマットを正確に割り出していくことが大事です。
スキャニングした下絵は多少ぶれたり、印刷の断裁ズレなどで、
完全にアテにできないところがあります。
一段の行数や、文字数、級数、行間なども正確に割り出してみましょう。
文字がツメてあることもあるかも知れません。
フォントは何が使われているかよく見て同じものを使うのがベストです。
でも、フォントは入手するのにけっこうお金がかかります。
類似フォントを使うか、
もし全く持っていなければ、Macのデフォルトで入っている小塚明朝や小塚ゴシックで代用してもいいと思います。
それでもこれはフォーマットとしてどのフォントを何に置き換えるのか、
ちゃんと意識した方がいいです。
(文字に関して詳しくは、>>>前の記事の後半部分「文字に関するベーシックな注意点を参照してみてください)
下絵だけをアテにして「だいたい」にしてしまうと、
レイアウトが完全にならないものです。
キャプションと写真のアキは、何ミリでしょうか?
これもだいたいではなく、何ミリあけるか観察して決定していきます。
マネをするのは、そのレイアウトのフォーマットをマネするのだと考えてみてください。
ノンブルは同じ雑誌なら最初から最後まで同じ位置にあります。
このようなアイテムはマスターページに配置して、
ページを増やしても自動的に表示されるようにします。
フォーマットをきちんとマネすると、
元の雑誌に間違いを発見することもあります。
一つだけ写真とキャプションのアキがズレてしまっているとか…
(こういう場合は直します。間違いまでマネることはありません)
元のデザイナーが「どういう指定をしたか」割り出して、
フォーマットを読み取ってみてください。
これが、レイアウト模写できっちりキレイにマネするコツです。
そして、「何を指定すればフォーマットができあがるか」も体験できます。
デザインは、一つにはフォーマットを作ることがデザインです。
レイアウト模写でフォーマットをマネすることは
デザインする練習になります。