グラフィックデザインはコミュニケーションデザインのひとつ であるということについて書きます(未経験の方向けの記事です)。
「グラフィックデザインはコミュニケーションデザインのひとつ」であるというグラフィックデザインの定義をまず知って欲しいと思います。
未経験の方の多くはこのことを知りません。(わたしもでしたが)
コミュニケーションデザインは、「誰かから誰かに何か(主に情報)をわかりやすく(デザインして)伝える」というようなことで、グラフィックデザインは、二次元の、主に印刷された何かを使って「伝える」ということをしていきます。
これが、「グラフィックデザインとは何か?」という定義への問いへの答えであって、デザイナーの社会的な役割となります。
「グラフィックデザインは絵を描くことだ」
というのは、未経験の方が思い込んでいるよくある誤解ですが、グラフィックデザインが「視覚に訴える」という方法で表現しているものである以上、この誤解が100%間違いとは言いがたいです。
デザイン全体が「絵」と、とらえられなくもありません。
ですが、「絵」=「イラスト」ではありません(>>>デザイナーとイラストレーターの違いについて参照)
また、「絵」=「絵画」ともちがいます。
また、デザインを設計していくときに「ラフスケッチ」のように、まず、Macに向かう前に鉛筆で全体像を描いたりします。
アイデアを考えるときにもいくつもスケッチしたりもします。
ですから「グラフィックデザイン」=「絵を描くこと」ではないですが、全く無関係でもないのです。
絵が好きだから、自分のこの特性を生かして何か仕事がしたいと思っている人が、「コミュニケーションデザイン」というグラフィックデザインの役割を理解すると、光明が見えてくるような気がするというと大げさかも知れませんが、よくある誤解が解け、正しい方向に向かい、やりがいが見えてくるのではないかと思います。
一方、
「趣味でやっている絵を仕事にしたい」とか、「いままでのビジネスに疲れてしまったので、これからは好きなことをやりたい」というような人が、デザイナーが一日中Macに向かって黙々と作業している姿が、とても優雅でのんきに見えているのだとすると、このような人はかなり挫折する可能性が高いです。
仮に無事に勉強を終え、作品も作り、転職が成功したとしても、初日でがっかりしてやめてしまうかも知れません。
もしかすると、この記事を読んで、「もうやめたくなった」人もいるかも知れませんね。
でも、それはそれで一つの道だと思います。
「違う」と思ったら、いつでも方向転換することは、誰にとっても自由ではないかと思いますし、気がつくのは早い方が犠牲は少なくて済みます。
そういうこともあって、真っ先にこの記事を書きました。